公開日:2014/12/17 更新日:2023/12/25
【60代結婚ガイド】婚活が難しい理由や正しい婚活方法、成婚ポイントまで丸わかり
60代で婚活をしている人の中には「60代の婚活は難しい」「シニアでも出会いはあるのだろうか?」と不安や悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
今どきの60代の婚活事情や60代の婚活が難しい理由をさまざまなデータをもとに解説し、60代で結婚できる人・できない人の違い、婚活で選ばれる人になる方法、60代におすすめの婚活方法や成功ポイントを紹介します。
今どきの60代の結婚事情!60代男女の未婚率は?
人生80年が当たり前になった今、60代となっても仕事や趣味に忙しい人も多いことでしょう。熟年離婚やパートナーとの死別といった出来事も増えた今、シニア世代からも「婚活したい」の声があがっています。
実際、令和2年の国勢調査によれば、2020年における60代の未婚率は男性1.5割程度・女性1割未満と多くはないものの、死別・離別が男性約1割・女性約2割にのぼり、女性では未婚よりも離別・死別の割合が上回っています。
表:60代の配偶関係(%)
未婚 | 有配偶 | 死別・離別 | ||
60~64歳 | 総数 | 12.9 | 73.2 | 14.0 |
男性 | 17.3 | 72.5 | 10.2 | |
女性 | 8.5 | 73.9 | 17.6 | |
65∼69歳 | 総数 | 10.1 | 73.1 | 16.7 |
男性 | 14.1 | 74.5 | 11.3 | |
女性 | 6.4 | 71.8 | 21.8 |
しかし、シニア世代ともなると交友関係も偏りがちになり、新しい出会いのチャンスが少ないのも確かです。なにもしないままでは出会いも楽しみも増えません。シニアの婚活では、自分の生き方を理解してくれる人、価値観や経験を共感しあえる人に出会うことが重要になります。
引用
婚活市場における60代の結婚しやすさ
大手結婚相談所連盟・IBJの「 2022年度 成婚白書(※)」では、婚活市場において60代単独のデータはなく「60代以上」という区分になります。
全会員の「成婚しやすさ」の平均を100%としたとき、各年代の成婚しやすさをみると、20代後半・30代前半は男女ともに成婚しやすい傾向があり、年齢が上がるほど結婚しにくくなることが分かります。なかでも60代以上は最低値です。
表:年齢と成婚のしやすさ:%(※)
~24歳 | 25~29歳 | 30~34歳 | 35~39歳 | 40~44歳 | 45~49歳 | 50~54歳 | 55~59歳 | 60歳~ | |
男性 | 42.3 | 153.7 | 171.3 | 130.1 | 98.4 | 68.9 | 43.5 | 39.4 | 33.4 |
女性 | 160.7 | 153.7 | 130.4 | 99.1 | 73.8 | 54.1 | 54.3 | 47.7 | 33.5 |
次に、代表的な成婚者像と比べた60代以上の成婚者像を見てみましょう。代表的な成婚者像は、男性37.0歳・女性34歳です。
表:代表的な成婚者像と60代以上の成婚者像の比較
男性 | 女性 | |||
代表的な成婚者像・37歳 | 成婚者・60代~ | 代表的な成婚者像・34歳 | 成婚者・60代~ | |
在籍日数(日) | 303.0 | 348.5 | 242.0 | 227.0 |
申込数(件) | 42.0 | 28.0 | 25.0 | 14.0 |
申受数(件) | 38.0 | 12.5 | 82.0 | 50.0 |
お見合い数(件) | 11.0 | 8.5 | 10.0 | 8.0 |
交際数(人) | 5.0 | 4.0 | 4.0 | 4.0 |
交際日数(日) | 123.0 | 95.5 | 124.0 | 99.5 |
60代以上で成婚した人たちのお見合い数の中央値は、男性が8.5件・女性が8件です。代表的な成婚者像に比べ、申込数・申受数は少ないものの、お見合いにつながる割合や交際につながる割合は高く、交際日数も短期です。
出会いが少ないものの、少ない出会いを大切にして上手に婚活しているとも言えるでしょう。
さらに、60代以上の結婚相手の年齢を見てみると、男性は5.5歳差、女性は―3.0歳差という結果が出ています。60代でも「子供が欲しいから若い女性と結婚したい」という男性も見かけますが、実際は比較的近い年齢同士で結婚していることがうかがえます。
※引用:IBJ
60代の結婚が難しい理由
健康面の不安や介護の問題
60代になると、若い年代の婚活にはない健康面の不安や介護の問題が浮上します。
2019(令和元)年における日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳、健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳です。平均寿命と健康寿命の差、つまり不健康な期間が、男性は約9年・女性は約12年あります(※)。
60代で婚活中の人のなかには、既に持病を抱えている人もいるでしょう。60代で結婚しても、健康で楽しむことができる期間は長くはないかもしれません。
また、生命保険文化センター(※※)によれば、年代別の要介護認定者の割合は、40~64歳では0.4%、65~69歳では2.8%、70~74歳では5.8%、75~79歳では12.1%、80~84歳では25.8%、85歳以上では59.8%となっています。
60代の親の年齢を80代~90代とすると、夫婦の両親の1~2人以上は要介護状態ということになります。
さらに、IBJ(※※※)では「自分家族との同居希望する人の成婚しやすさ」のデータも出ています。同居を希望すると成婚しやすさが男性は30.4%に、女性は86.5%に落ち込みます。
老化や死は避けることができませんが、同居や介護は婚活においてネガティブなイメージがあります。両親やご自身の介護が必要になったときにどうするか、福祉サービスの利用などについても十分考慮したうえで、婚活を進めていく必要があるでしょう。
引用
※※※IBJ
再婚することに子供の理解が得られない
60代での婚活は、再婚することに子供の理解が得られないことがあります。
離死別した親に対する子供の思いが強くて反対されることもあれば、資産がある人との結婚を考える場合は子供から「遺産目当て」と疑われてしまうことも。
配偶者には2分の1の相続権があります。子供としても、遺産を半分奪われてしまうため、誰でもいいとは言いにくいでしょう。
なお、再婚相手に子供がいても養子縁組をしない限り、お相手の子供に直接遺産が分けられることはありません。再婚相手が亡くなったときは、実子に遺産がいくよう信託で対策をしておくこともできます。
金銭的な問題がなければ、子供の思い同様に親も強い思いがあることを示し、理解を得られることもあるかもしれません。しかし、入籍が難しい場合は「事実婚」を選ぶ人もいます。また、反対する子供との同居を優先して、週末のみお相手と過ごす週末婚を選ぶケースもあります。
結婚という法律上のつながりにとらわれず「パートナー探し」も含めた婚活スタイルは、60代シニア婚の特徴です。
60代で結婚できる人とできない人の違い
60代で結婚できる人とできない人の違いを男女別に紹介します。
60代で結婚できる男性 | 60代で結婚できない男性 |
経済的に安定している | 経済的に不安 |
清潔感がある | 清潔感がない、体臭がある |
積極的に行動する、頼りになる | 受身 |
素直 | 頑固 |
プロフィールを読んでいる | プロフィール写真しか見ていない |
結婚生活が想像できる | 仕事や趣味で忙しい |
姿勢がよい、見た目も気持ちも若い | 年齢を感じさせる |
60代で結婚できる女性 | 60代で結婚できない女性 |
料理や介護ができる | 家庭的ではない |
自分磨きをしている | 依存心が強い |
外見・性格のバランスがとれている | わがまま |
積極的に行動する | 条件にこだわる・条件が曖昧 |
金銭感覚がきちんとしている | 浪費癖がある |
結婚生活が想像できる | 仕事や趣味で忙しい |
選ばれる人になる!60代の自分磨き方法
60代婚活で選ばれる人になるために、自分磨きをしましょう。自己満足でなく、相手のことを考えたものがおすすめです。
【男磨きの例】
・清潔感を意識し、身だしなみを整える
・体を鍛える、姿勢をよくする
・スキルを身につける
・読書する
・趣味を作る
【女磨きの例】
・年齢に合ったメイクやファッションなど身だしなみを整える
・女性らしい言葉遣い、立ち居振る舞い、美しい姿勢を心がける
・ダイエット、シェイプアップ
・読書をする
・男性の好む趣味を増やす
男性も女性も、相手を思いやり、心身ともに若々しくあることがポイントです。「会いたい」と思われるような魅力あふれる人を目指しましょう。
男女ともに仕事や趣味が忙しく「今の生活を変えたくない」という人もいます。なるべく趣味などが一致し同じ時間を過ごせるお相手を探したり、新しい趣味を作ったりするのもおすすめです。シニア向けの婚活イベントやサークルを活用するのもよいでしょう。
60代シニア世代におすすめの婚活とは
60代からの婚活では「結婚相手を探すこと」も大切ですが、それ以上に「お友達を増やす」ことも大切になります。
仕事から開放され、やっと自由な時間が持てるようになったシニア世代。自分たちの親のことや、子育てのことから開放された今、頼りになるのは同世代の友人です。
60代の独り暮らしは不安の多いものです。男女問わず仲良くできる知り合いを増やし、友だちを増やすこと。困ったときに助け合える仲間を作れれば、病気やケガ、災害の時などにも独りぼっちにならずにすみます。 男女問わず仲良くしていくうちに、心が動く異性との出会いがきっとあることでしょう。
時間の余裕を生かし、ランチタイムのお見合いパーティーやカラオケでの婚活イベントに参加すれば、親戚や長年の友人、近所の人とは違う同世代と出会えます。結婚相談所に入会して出会えば身元保証のある人と出会えるので、余計な心配もありません。
結婚相談所
結婚相談所は、独身で結婚願望のある男女がお相手を探すところです。専用のシステムや仲人のサポートにより、お相手の写真やプロフィールを見て交際を申し込み、仮交際というお友達期間を経て、結婚を意識した真剣交際から成婚を目指します。
60代の人は、若い人に比べると出会いの数は少ない傾向はあるものの、結婚相談所はさまざまな人の婚活を見てきたプロがサポートするため、上手に活用すれば効率よく活動できるでしょう。婚活に向けた自分磨き講座なども開催されています。
ただし、結婚相談所によっては年齢制限を設けているところもあります。シニア専門の結婚相談所やシニア向けプランやシニアの在籍・成婚実績があるところを選ぶのがおすすめです。同年代の会員が多いと出会いの確率が上がるだけでなく、シニアならではの悩みを相談しやすいというメリットも感じられます。
また、シニア向けの結婚相談所では、お友達作りをしながら交流を深めていくためのさまざまなイベントや趣味のサークルが充実しているところもあります。趣味や自分磨きを楽しみながら婚活を進めることができるでしょう。
婚活パーティー
婚活中の男女の出会いを目的としたパーティーは、大都市を中心に毎日・昼夜開催されており、一度に多くのお相手と出会うことができます。
婚活パーティーは、60代以上を対象としたものも開催されています。しかし、若年層のパーティーが「年収○○円以上」「見た目重視」「ビアガーデンイベント」「共通の話題がある」などバリエーション豊富なのに比べると、60代は「50~60代」「60~70代」といった年齢だけの条件に限られたものがほとんどで、開催回数も少な目というのが現実です。
また、「結婚相談所主催」 のパーティーは独身証明書の提出が必須ですが、そうでない場合は既婚者も混じっている可能性があります。遊び目的や詐欺に引っかからないよう、身元が確認できるパーティーを選ぶのがおすすめです。
60代男女の正しい婚活方法!成功のポイント
なぜ結婚したいのか、なぜできないのかを整理する
婚活がうまくいかない人は「なぜ結婚したいのか」「なぜできないのか」を整理してみましょう。
婚活の理由や結婚生活のイメージが明確になると、お相手に希望することなどの優先順位が決まり、モチベーションを保ちやすいでしょう。
60代の婚活に多い理由は「一緒に過ごすパートナーが欲しい」「定年後に身近な人とのつながりを持ちたい」「子供が欲しい」など。
「パートナーが欲しくても子供が結婚に反対していたら、事実婚に切り替える」「子供が欲しくても若い人との結婚が難しければ、子供がいる人との結婚を視野に入れてみる」など、工夫次第で前に進みやすくなるでしょう。
容姿を整える
60代に限りませんが、婚活では容姿を整えることが大切なポイントです。特に年齢が上がれば上がるほど、容姿への取り組みは重要になります。
髪が薄くなったり体臭が強くなったりする生理現象は避けられません。残念ながら、ありのままの姿でいれば「汚い」「臭い」と思われてしまう可能性があります。見た目を整えることや体臭対策はマナーと思って取り組みましょう。
「人は見た目ではない」と考える人もいるでしょう。確かに、長く付き合うには性格や相性が大切です。しかし、お見合いやパーティーでは他人と比較されるため、第一印象で選ばれないと始まりません。また、第一印象は後々の評価にまで影響すると考えられています。
年齢にふさわしく清潔感のあるファッション・髪型・メイクを意識しましょう。「生理的に無理」と思われるような不潔なスタイルはマイナスになります。男性は、女性に対して何歳になっても恋愛感情を求めます。
女性は華美になり過ぎると敬遠されることもあるため注意しましょう。異性として好感が持てる、一緒にいて落ち着けるような容姿を目指しましょう。
長年積み上げてきた性格を変えることは難しいものです。しかし、見た目は比較的短時間で変えることができます。
また、加齢とともに体臭への配慮も必要です。
臭いのもととなる皮脂や汚れを吸着してくれるボディソープ、制汗スプレーや汗拭きシートなども活用できます。喫煙や飲酒も体臭を強くするため、控えましょう。
費用と時間がかかることを理解する
婚活は費用も時間もかかります。
結婚相談所で活動するのであれば、入会金・月会費・お見合い費・イベント参加費・退会時の成婚料などが必要です。また、婚活に伴って服や髪型を見直せば、そのぶん費用が掛かります。交際をしていく中で、デート代も必要になるでしょう。
それでも、何もしなければ今まで通りの出会いのない毎日です。特に同年代の結婚願望のある人と新たに出会う機会は少ないでしょう。
60代の婚活から、実際に成婚している人もいます。若い人と比較せず「ある程度の費用と時間はかかるもの」と覚悟をしておくことで、少しでも焦らずにすむでしょう。
結婚相談所でマッチングしてもらう
60代の婚活を成功させるには、結婚相談所でマッチングしてもらうという方法があります。
これまで出会いがなかった人や婚活がうまくいかなかった人は、ご自身の考える条件が思い込みによるものだった可能性があります。条件の良い人を求めるのは悪いことではありませんが、価値観や優先順位が一人一人違うように、他人の考える「良い条件」とご自身が考える「良い条件」は必ずしも一致しません。
子供が欲しいと思う人は「自分の血を引いた子」にこだわる人もいれば「連れ子」を歓迎する人もいます。身長が自分よりも高い人や低い人を好む人もいれば、全く気にしない人もいます。
多くの成婚実績がある結婚相談所は、マッチングや成婚のノウハウも豊富です。
60代婚活のよくある質問
Q:60代は、婚活するには高齢過ぎますか?
A:年齢は関係なく、結婚に前向きな方はいらっしゃいます。シニア専門の結婚相談所やプランもあります。
Q:パソコンやスマートフォンが得意でなくても活動できますか?
A:専用のシステムを使用する結婚相談所が多いですが、電話やファックス・来店時面談などにより紹介を受けられる、あるいはパーティーやイベントを多く開催しているところもあります。
Q:持病があっても結婚相手が見つかりますか?
A:60代ともなると持病を抱えている方もいらっしゃいます。なかには理解して受け容れてくれる方もいます。積極的に活動して成婚を掴んでください。
60代の婚活体験談
60代女性の結婚相談所体験談
「お相手の方のデータを拝見するだけでは、本当の相性は分かりませんでしたので、データに振り回され過ぎることなく、実際にお会いしてみた方が良いと思いました。
年齢の近いお相手を探しておりましたが、人数が限られていたように感じたことが不安材料の一つでありました。それでも、候補となるような方をなんとか探し続けました。特に入会当初は多くの方のプロフィールに目を通しました。」(60歳・女性)
引用:ツヴァイ
60代男性の結婚相談所体験談
「完全な仲人システムは、私の性格に合っていたと思います、寡黙で女性にお世辞など言えない私の性格が、事前に相手に伝わり、その事を承知した方とお見合いするので、大分、気持ちが楽になり婚活がスムーズにいくようになり、奇しくも妻に出会えることができました。」(60代・N様)
引用元:東京メモリー
60代の婚活まとめ
60代の婚活は、若い年代と異なり対象となる未婚者が少なく離別・死別者が増加していることや健康や介護・子どもなどの問題もあり、難しいと感じるかもしれません。
しかし、60代で結婚している人もいます。
60代の婚活を成功させるために、結婚した人たちの行動を真似してみるとよいでしょう。
プロのアドバイスを受けたり自分磨きをしたりといった活動を重ねることで、もっと素敵に変化したあなたにふさわしい運命のお相手との出会いが生まれる可能性があります。